« 懐かしの信玄橋☆ | メイン | シュガーレディの卵☆ »

2006年3月16日

小さな恋の物語☆

昨日の続きであります。

先日、minakyonkyonさんの記事でも紹介されたジブリ映画。。。

耳をすませば 耳をすませば

この映画には、ちょこっと思い入れがあります。。。

まだ、私が看護学生だった頃の夏休み。

学校で禁止されていたアルバイトを、私は割と近場で堂々と(?)
すかいらーくの接客係をしていました。

同い年の学生がたくさん働く場所で、とっても有意義なバイトでした☆

そこで、出会ったN君と観にいった映画。

その頃の私は、いまだ忘れられない彼とまだ付き合っていて
その彼からの連絡がものすごく少なくなってきた時期でもあり。。。
優しい男友達は、彼を忘れていられる貴重な存在だった。。。

N君は稲垣五郎似のちょっとかわいいお顔。

控えめな感じと物静かなところが私のお気に入りだった。
みんなが花火大会でシフトが空っぽのときに、一緒にバイトに出たのが
仲良くなるきっかけだった。

どうして、この映画に誘ってくれたのかわからないけど。。。

この映画・・・路線が私の彼の住む町の路線。
主人公が電車に乗っているシーンで出てくる町並みに・・・
涙が出そうになったのを覚えている。

その窓の向こうに、彼の住むマンションが小高く描かれているような気がして。。。

男友達とはいえ、うかつに弱みを見せるのもちょっと・・・
ぐっとこらえた思い出。

映画の内容にも基づいて、自分たちの将来などについて
長い道のりはなした。

彼は親の希望する大学を目指して浪人中だったけど、
自分の目標でないことにものすごく疑問を持っていた。
だから、全く勉強にも身が入らず・・・。
ちょっと外に出てみようと思ってバイトし始めたという。

私は全く持って、親の言いなりに看護学校に入ってしまったので。。。
彼の気持ちがよくわかるというか、「夢があったら、それは突き通したほうがいいよ。」
ということを言ったと思う。
その頃、私はそうしようと決心していた時期でもあったから。

そして、夏休みが終わる頃。。。
私は花の道に行くことを決めた。
彼にも振られ、何にもないのに夢までなくなってしまったら・・・。
あまりにもさびしくて、どうしていいかわからず。。。
一人で暮らしているのも辛かった。
だって、山梨にいたら・・・偶然でも彼に会うことは決してなかったから。

バイトを辞めると告げた日の帰り。
N君から手紙をもらった。

薄い水色の便箋に、小さく繊細な文字で

「僕のことをどう思っていますか」

という文面で始まる手紙。

私がもらったラブレターの中で、唯一捨てられない手紙。

DSC02938

そこには、彼の想いと私への想い。
返事を待たない、きっぱりとした決意の優しい手紙。

最後には

次に私と会うときに、自分にも夢のかけらが見つかっているように。。。

という、とても素敵な手紙。

私は返事が書けなくて、悩んで・・・胸にしまった。

彼を忘れなくては。。。
という時期だったし、本当はすがってもいいかも。。。
なんて思ったりもしたけど。
あまりに想いが綺麗過ぎて・・・汚い気持ちで答えられなかった。

「全部を受け止めて、全部を受け入れてもらえる唯一の相手」

とまで書いてくれていた。

その頃の私は、それほど強くもなく意思も弱かった。
今の私に育っていく過程で、彼のその想いがなかったら・・・
もっと、恋に対していい加減でだらしなかったと思う。
十分だらしなかったけど、もっと。

そのときは彼の恋に恋心では返せなかったけれど、
今も、私は彼の手紙の文体に恋している。

その繊細さも、思いやりも。。。
未だに追いつけないものを感じる。

十代最後の小さな恋。

私が恋したのは手紙だったけど、
私が最後に恋された相手。

その後、山梨の友達に会いに行ったら
偶然N君に会った。
N君は大学進学をやめて、東京の絵本の専門学校に進学することになったという。

ちゃんと、約束どおり夢のかけらを見せてくれた。 

投稿者 さゆりん : 2006年3月16日 23:51

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://marplus.net/mt/mt-tb.cgi/352

コメント

はぁー 素敵ですねー。
すばらしいです。
そんな純な恋といえども さゆりんさんは
彼の気持ちを恋心としては捉えなかった
わけだけども、男友達だとしても
そんな風に 夢や希望について じっくり
話が出来るなんて すばらしいなぁと思います。
さゆりんさんは男友達も多いですよねー。
男女問わず、気のあった方とはとことん
深いつきあいが出来るんですねー。
N君はさゆりんさんのひとことがあって
それをきっかけに変われたのかも。
そう思うとさゆりんさんの影響力って
すごいですねー。
私は いつも 何にも秀でたところが無くて
そーゆーのがある人をうらやんで
そして 私が誰かにとって唯一無二の
存在であればいいのに・・・と思います。

投稿者 minakyonkyon : 2006年3月17日 00:01

う〜んこれは男の僕からはなんて言えばいいのかな?でも彼はさゆりんさんに出会ってよかったと思ってると思いますよ。関係を壊したくなかったから別れ際に手紙を渡したんでしょうね。男女の友情ってやっぱり難しいですよね。彼はさゆりんさんを女の子として好きでもさゆりんさんは恋心にならなかったでも大切なお友達だったと分かります。彼は絵本のお仕事に進んだんでしょうか?素敵ですよね。追伸、さゆりんさんの僕のイメージってどんな感じなのかな?普段はつまらないおやじギャグを連発してますよ(笑)

投稿者 あきら : 2006年3月17日 06:27

せつないなぁ。
もういっこ映画を見たような気持ちですよ…
さびしい時にNさんにすがってしまわなかった
さゆりんさんはすごく強いですよ。

そして、夢をみつけたNさんも素敵ですね。
その方の描いた絵本が読んでみたいな、と思います。

投稿者 mimi : 2006年3月17日 16:16

なんだかとっても素敵な話ですね☆ちょっとせつないけど。
その彼も素敵。
すがらなかったさゆりんさんは強いです。
ついつい甘えてしまいそうなのに。。。。

その後彼はどうなったんだろう?
夢が叶ってるといいな。
夢に向かって頑張ってる人はすごいなーと思います。
絵本の専門学校っていうのがその彼の印象にぴったりはまりますね。

私は夢・・・というほどのものではないうえに途中でくじけちゃった人なので。。。。
もう1つの夢「おかあさんになりたい」は叶いましたけど(^_-)-☆

投稿者 ルイママ : 2006年3月18日 00:30

minakyonkyonさんへ

おはようございます♪
私。。。昔は男のこの方が話しやすかったんですよ^^;
なんていうか。。。恋とかの話が苦手で・・・;
その当時特有の女の子の話が苦手だった;
お互いに向上できるような話題を好んだので、
男の子とのほうが何かと合いました☆
だから、N君とも短い間だったのですが・・・
確かにいろんな話をしたなあ。。。
って思います。
でも、いつも私の夢の話ばかりだったかも^^;
彼に少しでも背中を押してあげる言葉がかけられたのならいいのだけど・・・;
どうでしょうね^^;

唯一無二☆
そうですね。。。
自分にとって唯一の人に、そんな風に思われたいな。。。
でも、今はminakyonkyonさんもわたしもお母さんになって
子供たちにとっては唯一無二の存在ですよね☆
そうでありつづけたいですね☆

あきらさんへ

おはようございます♪
ぶはっ!!オヤジギャグですか!!!
そうかあ・・・私の中では。。。
なんというか、ダンディ??
違うなあ。。。
真剣なまなざしを描いていたのですが・・・;
これからは心しておきます(笑;
でも、新たな魅力の発見です☆

男の人にしてみれば。。。
男女の友情なんて!!
って感じでしょうね^^;
私もN君に対しては・・・友情か恋か。。。
と聞かれたら、遥かに恋に近い感情だったと思います。
ただ。。。
そのタイミングや、想いの大きさ。。。
いろんなもののバランスが悪かったかな。。。
でも、あの時はもう東京に帰りたかったし、
彼がもっと粘り強ければ・・・もしかしたらいい関係になってたかも^^;
私と出会ったことを、N君が後悔していなければ
それで私は嬉しいです♪
彼の夢が叶っていることを、私も心から願っています☆

mimiさんへ

おはようございます♪
そうですねえ。。。
すがるには・・・あまりに純粋というか。。。
負い目のある感情で彼にすがるのが愚かなことくらいは
考えていたかもしれません。
彼の言葉がもっと、私の心に残らないくらい軽々しければ。。。
簡単にすがったかもな・・・;

わたしも、彼の書いた絵本が読みたいです☆

ルイママさんへ

おはようございます♪
素敵な人でしたよ☆
ちょっと弱々しいけど・・・でも、たくさんの素敵な言葉を持つ人でした♪
すがるには・・・強くも弱くもなく。。。
あまりに純真過ぎて、汚い心では近づけませんでした^^;

彼は原宿の専門学校に良くというのは効いたのですが・・・
それ以降の話は知りません。
きっと、何らかの夢の形を実現させていると思います。
まだ、彼関連のお友達とつながっているので
今度聞いてみようかな☆
きっと、かわいい女の人と結婚して幸せにしていると思います♪

ルイママさんの夢の話も聞きたいなあ♪
お母さんになるのが夢だったんだあ♪
素敵☆

投稿者 さゆりん : 2006年3月18日 09:50

コメントする


画像の中に見える文字を入力してください。